二階堂亜樹vs瀬戸熊直樹vs岡田紗佳vs佐々木寿人
解説:藤崎智・高宮まり
実況:吉井優
この大会は、AKRacingがスポンサーとなり、日本プロ麻雀連盟のトップ16名による大会で、賞金総額は100万円。優勝者にはAKRacingの椅子が贈られる特典もあります。決勝戦は半荘2回戦の合計スコアで争われ、今回はその第1回戦です。
1回戦 ハイライト
東1局
瀬戸熊直樹選手の親番でスタート。序盤は他の選手も様子を見ながら進行しましたが、瀬戸熊選手がテンパイを取り、リーチをかけます。その後、赤ウーマンを引いて満貫の手に仕上げましたが、まだリーチが入らない状況が続きました。他の選手も慎重に手を進め、瀬戸熊選手がツモ上がり。順調なスタートを切り、瀬戸熊タイムの序章となりました。
東2局
この局は、瀬戸熊選手と亜樹選手が接戦を繰り広げます。瀬戸熊選手が好形の手を進め、満貫を狙いますが、亜樹選手が追いかけリーチをかけてプレッシャーをかけます。瀬戸熊選手はリーチに応じず、慎重に場を進めますが、亜樹選手がスーピンをツモり、2000点のアガリを決めます。亜樹選手にとっても、ここからの反撃のきっかけとなりました。
東3局
佐々木寿人選手が、少し厳しい展開に立たされながらも、トンのポンで仕掛けを入れます。打点を高くするためにリャンソーを引き、役牌を絡めた形でテンパイに持ち込みますが、岡田紗佳選手が先にリーチをかけ、瀬戸熊選手もテンパイに入りました。ここで岡田選手の親リーチが瀬戸熊選手にプレッシャーを与え、瀬戸熊選手は押し返せず。最終的に佐々木選手がアガリ、3900点を獲得しましたが、まだまだ試合は僅差のまま進みました。
中盤の展開
東4局
ここで注目されたのは、瀬戸熊選手の「4000オール」のアガリです。彼の手にはドラが絡み、ツモを見てリーチをかけ、赤ドラとピンフも含めた形で大きなアガリとなりました。裏ドラが乗り、これにより一気にリードを奪い、「瀬戸熊タイム」と呼ばれるような勢いを見せます。このアガリが試合の流れを大きく変える場面となりました。
南1局
佐々木寿人選手が、序盤からコンサルタントスタイル(仕掛けを中心に戦うスタイル)を発揮しますが、手牌の進行が鈍く、思うように点を稼げませんでした。しかし、南1局でツモを重ね、徐々に復調の兆しが見えます。結果としてこの局は、瀬戸熊選手がスーピンを使って満貫の上がりを決め、またしても点数を大きく稼ぎました。
南2局
この局では、岡田紗佳選手が積極的なリーチをかけます。持ち前の攻撃力を発揮し、リーチ後に他の選手が慎重になる中、岡田選手が積極的に攻め、さらなる得点を狙いました。しかし、最後のツモが決まらず、流局となります。
終盤
南3局
瀬戸熊選手がトップの座を守りながら、佐々木寿人選手と岡田選手がトップ争いに加わる展開に。特に瀬戸熊選手の4000オールの後、他の選手たちがどう追い上げるかが注目ポイントでした。この局では、佐々木選手が役満を狙える手配を進めるものの、決定打には至らず、瀬戸熊選手が堅実なプレイで逃げ切りを図ります。
南4局 オーラス
瀬戸熊選手がリーチをかけます。手にドラが複数含まれている状況で、リーチをかけた後、他の選手は様子を伺いながらも、対応しきれず。最終的に瀬戸熊選手がツモで決め、リーチ・ツモ・ピンフ・ドラで4000オールを達成しました。このアガリが最終的な決定打となり、1回戦のトップで終了しました。
解説者のコメント
藤崎哲プロは、瀬戸熊選手の手順のうまさに感心し、「彼の4000オールは手順が完璧だった」と絶賛。また、瀬戸熊選手の堅実なプレイが全体の流れを制し、他の選手を引き離したことを評価しました。
高宮プロは、佐々木選手のコンサルタントスタイルが上手く機能しなかったことに言及し、コンサルスタイルをどう発揮するかが今後の試合の鍵になると指摘しています。瀬戸熊選手の4000オールも、高宮プロにとって注目のシーンでした。
選手のインタビュー
1回戦終了後、選手たちのインタビューが行われました。
瀬戸熊選手は、4000オールのアガリについて、「手順が良く、上手く流れに乗れた」とコメントし、裏ドラが乗ったことも嬉しかったと語りました。2回戦に向けて、「気持ちを引き締めて戦いたい」との意気込みを見せました。
佐々木選手は、「コンサルタントスタイルを試みたが、泣いた後に手が進まなかった」と振り返りつつ、2回戦ではもっと攻めたいとコメントしています。
1回戦は瀬戸熊選手の大きなアガリが勝負を分け、他の選手たちも追い上げる形で終了しました。全体的に非常に接戦で、2回戦ではさらなる逆転劇が期待されます。特に佐々木選手や岡田選手がどのように戦略を変えてくるのかが注目のポイントです。
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