衆院選で与党が過半数割れし、厳しい結果を受けた石破総裁は会見で「謙虚に受け止め、徹底的に改革を進める」と語り、自民党の政治資金や党内改革、地方創生、経済対策、安全保障など広範な政策への取り組みを説明しました。主なポイントは以下の通りです。

　

　

石破総裁は、今回の大敗を自民党が「国民に対する謙虚さや誠実さが不足していた」と厳粛に受け止めるべきとし、政治資金問題をはじめ、党内改革が急務と表明。特に「政策活動費の廃止」や「残金の透明化」を含む政治資金改革を約束しました。

　

石破総裁は、物価高や所得の低い層に向けた給付金、エネルギーや食料品の価格高騰に対する支援の強化を掲げ、また、中小企業が賃上げを実行できる環境整備に注力すると述べました。

　

地方の経済を復興するため、自治体の特産品や観光資源の活用を通じて、地方と都市をつなぐ新しい経済モデルを提案。人口減少対策の一環として「安心して働ける地方創生」を進め、地方創生本部の新設も明言しました。

　

近隣国の軍事活動の活発化を受けて、防衛力強化を優先しつつ、米国との連携を重視すると述べ、今後のAPECやG20での積極的な外交も展開していく考えを示しました。また、国民の安全を守るため防災庁の設置を進めることも約束しました。

　

憲法改正を進めるため、議会内での合意形成を目指すと表明しました。

　

総裁は「政治と金の問題」が国民の信頼を損ねた主因だとし、党内の改革を進めると回答。また、小泉進次郎選対委員長の辞任についても「厳しい結果を謙虚に受け止める」と述べました。

　

公明党との連立は維持する一方、他党との正式な連立は考えていないと述べ、政策単位での協力を進める「パーシャル連合」方式を視野に入れる意向を示しました。

　

石破総裁は「党内の論理ではなく、国民にとっての意義ある政策を優先する」と表明し、党内融和よりも国民への説明責任を重視する考えを明らかにしました。また、来年の参院選も指導力を発揮する意欲を示しました。

　

記者から2000万円問題の説明責任について問われた際、石破総裁は「法的には問題はないが、国民に十分な理解が得られていない」と反省を述べ、国民への信頼回復が急務と語りました。

　

石破総裁は今回の会見で、党の構造改革を最優先に、国民の信頼回復に向けた姿勢を強調しました。経済と安全保障、地方創生、党内の浄化など課題に多角的に取り組み、政治停滞を回避するため、協力体制の構築にも積極的に取り組む姿勢を示しました。

　

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